"ハンスJウェグナー"のカテゴリーアーカイブ
2014年04月26日
北欧デザイン「暮らしのなかに佇むデザイン」

今回のデンマーク滞在を振り返り
北欧デザインとは、「暮らしのなかに佇むデザイン」
といえるのではないかと感じています。
それはシンプルで長く使っていくうちに
そのよさが徐々に、、身体にしみこんでいくような家具やデザイン
が多く、ハンス・J・ウェグナーのThe Chair、Yチェアなどは
当初から現代でも人びとに愛され続けています。
北欧は社会のシステムがシンプルであること、
家族が何代にもわたり家や家具をリノベーション・リペアしながら
住み繋ぎ・使い続けていくことなどの背景があり
働く時間が日本ほど長くないことから
家に友人を招き、ホームパーティを開いたりと
家に居る時間が長くなることで、自然と空間、家具に
愛着をもちながら生活をしていくことにつながり
生活のなかにデザインが定着し、それが佇んでいるように
現代の人を魅了し続けているのでしょうね。
最後になりましたが
コペンハーゲンにて素敵なフラワーデザイナーさんに
出会いましたのでご紹介させて頂きます。
Tage Andersen
http://tage-andersen.com/
2014年04月19日
北欧デザイン・デンマーク視察編:2


コペンハーゲンを町歩きするなか
聞こえてくる音は、深く・静かで・澄んでいる。
歴史ゆえの奥行きと静かなる情熱を秘めた国である。
デンマーク人は、自国の人から言わせると「頑固」である。
とにかく頑固だということ。
自分というものをしっかりともっている。
幾度とある戦争を経験しながらも
デンマーク経済は、植林などの産業の振興により
危機を乗り越えてきた歴史から
現在家具生産・制作・インテリア業界が
恩恵を受けて今があるということを家具職人・家具メーカーが
日常的に認識されていることに共感を憶えました。
それは、木という素材に、優しく・穏やかに・深くつきあう。
頑固さゆえに、多くのものを取り入れずひとつのものを永く使うことを
大切に、それを中心にインテリアを構成し続けてきたからこそ
自分を知りそして、家族の人生をよく見て・考えて・みんなで話をする。
「何を食べるかではなく、誰と食べるかということ」を重んじて
「家族の時間」を豊かにする→インテリアをよりよくしたいという気持ちの重なりが
家具をリペアしながら、次の世代に大切につないでいくことになる。
これは「家族の宝物」といえます。
家具は少なくとも3世代が使うことを前提にデザイン・制作されています。
(Carl Hansen&Son Aarup本社工場・PPmobler工房おいても
リペアを待って待機中の家具が総数の1/3程ありました。)
北欧デザインをより魅力的に、そして深みをもたらしているのは、
こういった使い手の「よりよくしていきたいとう頑固なまでの創造力」
の連鎖からもたらされるものであることを。。。静かに心に刻みました。